眉毛との付き合い方

眉毛の話です。

先日5/31金曜日に職場で救急車デビューしたほうが重要事件なんですけど、まだ解決してないので様子見させてもらいます。(なんでも書いて残そうとする)

まあ、こっちをずっと書こうと思ってたので、月曜日までの自宅療養期間に書きます……眉毛のことを。


とはいっても、眉毛に関して子どもの頃に何か――形や色味などを気にしたことはあったかというと、ない。父親譲りの濃い目の眉毛で、何もしなくても眉毛はそこにいました。

そんな眉毛と向き合うきっかけになったのは高校生時代。

高校時代に映画『下妻物語』を観て、一気にファッション、ロリィタ服に目覚めました。

それに際し母(服飾系の短大出身なのでわたしが「ロリィタ着たい」と言っても「ええんとちゃう」と肯定的だった)から、「ロリィタ着たいならちゃんと化粧をしな。服に負ける」と言われ、「こんなカワイイ服にすっぴんの顔は失礼だな」と納得したことからでした。

とはいえ、わたしの通っていた女子校は校則が厳しく、眉毛を細くしようもんなら反省文もの。先生が怖かったというのもあるけど、反省文クソめんどくさいな……と思ったわたしは眉毛だけは触らず化粧デビューしました。その頃はまだスマホはなく、ケータイで自分や友達の写真を撮る習慣もなく、化粧始めた頃の自分の写真はないんですけど、たぶん、いや絶対芋い!撮ってなくてよかった!残してたらびりびりに破るしかない。……思い返すとロリィタ服を完全に着こなせなかったな……。不完全燃焼だな。(突然の憂鬱)


結局、実際に眉毛に手を加え始めたのは大学に入ったからです。

入学早々、眉毛専用のハサミでザックザック切ったことは覚えている。ハサミに眉毛を切りすぎないよう調節できるクシがついている安心感で思い切り切りました。そして、いらないなと思った部分をピンセットで抜きました。出来上がる細眉。世はまだ細眉が主流で、友達も細くしてたなぁ。その細眉を整える感じでアイブロウ。それが当時の眉毛との付き合いでした。このあたりから友達と撮影した写真がちらほら残ってるのですが、わたしの眉毛はフラッシュの光に負け、あるいは当時の画素に負けて見えません。それくらい細目の、薄眉でした。


あれから10年ほど経った現在。細眉からまさかの太めの眉が主流となりました。流行りというのはわからんもんですナ。

当時細眉のために剃ったり抜いたりしてた人が「欲しいところに眉毛生えなくなった」などの話をよく聞きます。私もところどころ生えなくなってしまいましたが、まあ、なんとか形はある状態です。やはり父譲りの濃い目の眉だったおかげかと思います。感謝。

だけれど、最近化粧しててなんか眉毛に納得がいかない。左右対称に描けているとは思うものの、何かが足りない気がするのです。

そんな時に思い出したのが、通勤途中に見た広告。自分の働いているビルの中に眉毛サロンがあり、そこの広告でした。30分約3000円ほどで整えてくれるというものでした。

「約3000円ならアリか……」

というわけで予約。が、思った以上に予約が取れずびっくり。通いやすい場所にあるので、みんな考えることはおんなじなんやろうなとひしひし。

なんとか取れた日に来店。美容室と脱毛サロン以外で美容系のお店に行くのは初めてだったため、緊張しすぎて1時間前から周辺をうろつく。

不審者の皮を脱ぎ、ようやくお店の中へ。

カルテを書く。どういう眉毛にしたいか(あらかじめ形が何十種類か用意されててそれにマルするだけ)、なにか質問したいことはないか、などを記入。

カルテを書きながらわたしは思う。

「わたしの眉毛、いじるところなくない?」

「過去に抜きすぎて部分的に毛が生えてない場所がある」というのはあるけれど、基本モサモサに毛はあるし、左右もそこそこ対称だし眉毛としての存在はちゃんとしているほうだし。なんかサロン来るほどではなかったのでは? 言うて毛並みを揃えてもらえたらなんとかなるかもなみたいな。来店してなんやけど、改造のし甲斐はなくない……? 不安が襲う。


そんなことを考えていると、名前を呼ばれて、大きな鏡の前の椅子に座らされ、ケープ装着、施術開始。スタッフさん、見て一言。

「上の部分が足りないですね」

「上……ですか!?」

心の声が思い切り漏れた。眉毛で上の部分を触るのはご法度だと聞いていたから。そのご法度の一番の理由が「上の部分を書くと太くなりすぎる」だったから。それじゃなくても太さには満足……むしろ太いくらいやしと思っていたから今まで触ってこなかった部分。そこが足りない……?

「何か触ったりしましたか?」

「い、いえ……。あ、もしかしたら額の毛は剃ったりしてて……」

「このあたりは眉毛なので剃らないでくださいね」

わたしが額の毛だと思ってたものがどうやら眉毛の一部だったとは……。ただただ驚くばかり。でも、指で「このあたりは眉毛なので」って言われた部分、たしかに動く=まゆげを動かしたら動くから冷静に考えてここ眉毛だわ……。

「まだ産毛があるのでこれからはこの辺りを伸ばしていきましょう」

これからの眉毛の方針が決まった後、毛の量を整え、本当に要らない部分は剃ったり抜いたりしてもらい、最後は眉メイクのやり方をレクチャーしてもらい終了。

もうめちゃくちゃキレイになってて! 「そうそう!わたしが望んでた眉毛これだわ!」と興奮しっぱなしでした。

メイクは自分のためにやってると思っているので、自分がこんだけ喜べるのは素直に嬉しい瞬間でした。

描く順番・使ったペンシルなどの色味を書いた紙ももらえたので、今もこの紙を鏡に貼って化粧しております。


あれから2か月、ちゃんと通っております。

前述のとおり通いやすい場所なので、出勤前にも行ける気軽さ。無駄な会話もなく、目をつむっていれば綺麗な眉毛に仕上げてくれるので大変良いです。

ほんま、プロにやってもらい、アドバイスもらうと違うんだなぁと。ずっと納得いってなかった眉毛にようやく答えを見出してもらえた、そんな感じ。アドバイス通り上部分を少し描き足すだけで変わるなんて……。ちなみにこれはわたしの場合なので、気になる方はぜひサロン探して行ってみてください。

星降る夜明けのスワン

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